視点固定型パン・チルト・ズームカメラを用いた実時間対象検出・追跡 (<特集>画像の認識・理解)

概要

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本論文では, 文献4)で開発した視点固定型パン・チルト・ズームカメラを用いて実時間対象検出・追跡を行う能動視覚システムについて述べる. このカメラは, カメラパラメータを変更してもその投影中心が変化しない首振りカメラであり, 能動視覚システムにおいても背景差分などの「見え方」に基づく処理が容易に行えるようになる. 開発したシステムのタスクは, (1)シーン中に現れた対象を検出し, (2)パン・チルトを制御しながら対象を追跡すると同時に, (3)ズームを制御して対象の像をできるだけ高解像度で撮影する, というものである. このようなタスクを実行するには, システムが持つ「知覚」, 「行動」モジュールの動作を動的に調整する必要がある. すなわち, ある時刻における観測結果に基づいて, 移動している対象の像ができるだけうまく撮影できるように, カメラパラメータと次の画像撮影時刻を適応的に制御・決定しなければならない. 本論文では, 対象の運動およびカメラ制御・画像処理にともなう時間遅れを動的に推定し, 実時間で対象の検出・追跡を行う方法を提案する. 試作システムを用いた比較実験により, 本手法によってシステムの追従性・安定性が大幅に向上することが実証された.
一般社団法人情報処理学会の論文
1999-08-15

視点固定型パン・チルト・ズームカメラを用いた実時間対象検出・追跡 (<特集>画像の認識・理解)

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