表情譜: 顔パーツ間のタイミング構造の記述とその自動獲得(卒論セッション)

概要

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ヒューマンインタフェースへの応用の観点から, 表情認識・生成をはじめとする顔表情に対する研究が活発に行われている.従来の表情認識の研究では, 主に表情を感情に基づく基本的なカテゴリー(喜び・驚き・恐怖・怒り・嫌悪・悲しみ)に分類することにより検討されている.しかし, 実際に人がコミュニケーションを行う際には, より粒度の細かな分類を行っていると考えられる.本研究では, 顔を独立した動きが観測される領域(顔パーツ)に分け, 表情変化を各顔パーツの動的な運動の組み合わせによって生じるものと考える.そのために, まず顔パーツの変化を静止状態もしくは収束性の運動を行う時間範囲(区間)を単位として表す.そして, 顔パーツ間の運動のタイミング, すなわちこれら区間の間の時間関係を用いることで, 表情をより詳細に理解する枠組を提案する.本論文では, この顔パーツ間の運動のタイミングを記述する表現形式を「表情譜」と呼び, 顔画像系列を入力として表情譜を自動獲得する手法について述べる.表情譜の表情理解における有効性を.意図的・自発的な笑顔を対象として評価した.
2005-05-12