ジャズセッションシステムのための音楽認識処理の一実現法
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概要
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本稿ではジャズセッションシステムのための音楽認識処理について述べる.ジャズセッションは,演奏者および聴取者がライブ演奏を楽しむために行われる音楽形態である.メロディー,ハーモニー,リズムなどを通じて,演奏者の意図の交換が行われている.我々はリアルタイムのノンバーバル・コミュニケーションの研究対象として音楽セッションのモデル化とそのシステム化を行っている.音楽セッションにおける奏者間の伝達要素を機能的に,1)論理的制約:事前の打ち合せや音楽理論によって全体の進行を方向づけるメッセージ,2)感性情報:奏者の心理的な状態を示すメッセージでそれ自体は強い制約ではなく,応答については相手の性格に大きく委ねられるもの,に分類し,これらのメッセージの抽出機構と反応機構に基づいたセッションシステムの構築を行っている.音楽知覚という問題を一般性を持っていると思われる部分と個性による部分に分けることで,セッションシステムのユーザ・インターフェースという観点から扱いやすい形に整理した.また,音楽の情動を扱うための枠組みとして,音楽の期待感を扱う認識,分かった時点での喜びを扱う認識,マクロ的に情動を扱う認識の機構について述べる.システムはリアルタイムで動いており,音楽聴取部では筆者の一人である音楽家の実践的経験則をインプリメントしている.ここでは,音楽聴取部についての実験結果を示した.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-01-15
著者
-
井口 征士
(財)イメージ情報科学研究所
-
片寄 晴弘
(財)イメージ情報科学研究所
-
平井 宏
京都工芸繊維大学工芸学部
-
平井 宏
京都工芸繊維大学工芸科学研究科
-
平井 宏
京都工芸繊維大学大学院
-
新美 康永
京都工芸繊維大学工芸学部電子情報工学科
-
平井 宏
京都工繊大
-
金森 務
京都工芸繊維大学工芸学部
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