基線長の短い2眼カメラによるvisual hullからの正確な指先3次元位置推定(一般セッション)

概要

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本研究では,Head Mounted Display (HMD)に内蔵できるような基線長の短い2眼ステレオカメラを用いることにより,正確な指先3次元位置を推定する手法を提案する.まず,2台のカメラから撮影されたシルエットを空間中に逆投影することにより視体積を求め,それらの交差領域(visual hull)を求める.基線長の短いステレオカメラから得られるvisual hullは,真の指形状に比べ,光軸方向に大きく伸張するため,指の形状を基にvisual hull 内から真に指が存在する領域を探索することが困難である.しかし,visual hullには,真の対象形状と接するといった性質があるため,この性質を利用してvisual hullから真の指形状が存在する領域を抜き出し,指先モデルテンプレートとのテンプレートマッチングを行うことで,指先の3次元位置推定を行った.また,提案手法の応用として,環境中の平面を仮想入力平面に設定し,指先で触れることによって入力操作を行うウェアラブル仮想タブレットについて述べ,その機能実現に求められる指先位置の推定精度を例として提案手法の定量的評価を行い,その有効性を確認した.
2003-05-08