微生物活性によるバイオマス利用に関する研究.第三報 : 微生物及び植物β-アミラーゼによる生澱粉の分解
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概要
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微生物及び植物β-アミラーゼの利用, 開発を目的とした研究の一つとして, 各種生澱粉の分解性について検討した。微生物β-アミラーゼとして本学醗酵生産学研究室において分離したBacillus cereus BQ10-S1 Spo IIの培養濾液から分離・精製した細菌β-アミラーゼを, 又植物β-アミラーゼとして市販の大豆及び大麦β-アミラーゼをそれぞれ用いた。さらに, これら酵素活性との比較のために市販の枯草菌α-アミラーゼ及びリゾープス・グルコアミラーゼIも実験に供した。まず, 各種生澱粉に対するβ-アミラーゼの分解活性をSomogyi-Nelson法で測定した結果, 細菌β-アミラーゼが植物β-アミラーゼの約2倍の分解活性を示し, 供試生澱粉中では米と小麦澱粉が馬鈴薯と甘藷澱粉よりも比較的よく分解されることが分かった。また, 他酵素との比較では, グルコアミラーゼIの生澱粉分解活性が最も強く, 細菌β-アミラーゼ, α-アミラーゼ及び植物β-アミラーゼの順であった。次に, 兵庫県酒米試験場で栽培された山田錦, 日本晴及びアメリカ原産の多収穫米LA110の玄米を用いてそれぞれ75%精米し各5種類の生澱粉試料を得た。これら各試料の分解性を調べた結果, 細菌β-アミラーゼの場合, 山田錦と日本晴からの試料の分解性がよく, とくに日本晴の90∿75%精米で得られた白糠の分解性が最も高いことが分かった。また, LA110の場合はいずれの酵素によっても比較的低い分解性を示すことなどが分かった。
- 神戸大学の論文
著者
-
青木 健次
神戸大学大学院自然科学研究科
-
新家 龍
神戸大学大学院自然科学研究科
-
新家 龍
神戸大学農学部
-
青木 健次
神戸大学農学部
-
西羅 寛
神戸大学農学部
-
西川 欣一
神戸大学農学部
-
南森 隆司
神戸大学自然科学研究科
-
山根 国男
兵庫県農業センター
-
西田 清数
兵庫県農業センター
-
新家 龍
神戸大学農学部農芸化学科
-
西羅 寛
神戸大学農学部(元)
-
南森 隆司
神戸大学農学部生命機能科学科
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