Bacillus sp. strain BQ 10によるβ-アミラーゼ生産 : 微生物β-アミラーゼに関する研究(第2報)
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概要
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土壌から分離されたβ-アミラーゼ生産菌のうち, Bacillus sp. strain BQ 10を用いて, β-アミラーゼの生産条件を検討した. 各種濃度の可溶性澱粉およびポリペプトン, 培養温度および培養時間, 培養pHなどについて, それらの酵素生産に及ぼす影響を調べた. その結果, 本菌株による最適酵素生産培地として, 3%可溶性澱粉, 3%ポリペプトン, 0.5%食塩を含む培地(pH7.0)が選ばれた. 培養は主として500ml容振盪フラスコによる振盪培養で行なったが, 本菌株の場合には30℃, 3日間が酵素生産に適することを認めた. 蒸気培養条件下で得られた酵素をSephadex G-25,Diafilter G-10Tなどを用いて濃縮し, 硫安分画, Sephadex G-75によるゲル濾過などにて部分精製した. ここに得られたBacillus sp. strain BQ 10 のβ-アミラーゼは, 3つの酵素画分からなり, Fraction I, IIおよびIIIと仮名した. これらの画分のうち, Fraction IIの酵素活性が全β-アミラーゼ活性の約60%を占めて最も高く, 続いてFraction I, IIIの順であったが, Fraction IIIの酵素活性は濃縮後も極めて低いことが判った. Fraction Iおよび IIについて, 2,3の酵素化学的性質を調べた結果, 両者間には大差はなく, 酵素反応の最適温度ならびにpHはともに45°〜55℃および6.0〜7.0であることが判った.
- 社団法人日本生物工学会の論文
- 1975-10-25
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