母親とその幼児の齲蝕有病並びに齲蝕活動性の関連について
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概要
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宮城県大衡村に居住する119組の母親(21〜38歳)とその幼児(1歳0ヵ月〜1歳11ヵ月)について, 齲蝕診査とカリオスタットによる齲蝕活動性試験を行い, また改良MSBbrothを用いて母親の無刺激混合唾液中のS.mutansの簡易菌数測定を実施し, それらの結果について検討を行って, 以下の成績を得た。1.幼児のdf者率は8.4%, 平均dftは0.29であった。幼児のカリオスタットの成績とdftとの間には統計学的有意な関係が認められた。2.母親のD者率は62.9%であり, 平均DTは2.33であった。母親のカリオスタットの成績とMSBbrothの成績間には正の有意相関(r=0.293,p<0.01)を認めたが, 母親におけるDTとカリオスタットの成績との間並びにDTとMSBbrothの成績との間には有意な関係を認めなかった。3.幼児と母親のカリオスタットの成績間には正の有意相関(r=0.217,p<0.05)が認められた。4.幼児のカリオスタットの成績と母親のMSBbrothの成績との間には正の有意相関(r=0.234,p<0.05)が認められた。5.母親のDT, カリオスタットの成績並びにMSBbrothの成績と幼児のdftとの間及び母親のDTと幼児のカリオスタットの成績との間には有意な関係を認めなかった。以上から, 幼児と母親の齲蝕活動性との間にはある程度の関係が存在しているのであろうと考えた。
- 東北大学の論文
- 1989-12-28
著者
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