低濃度フッ化ソーダ液洗口による齲蝕減少効果について

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NaFの0.01%液洗口によるDMF減少効果を評価するために本研究を行った。<BR>仙台市内の3小学校の学童 (6〜10歳) を学校別によって3群に分け, 2年間の実験を行った。A群は洗口なしの対照群・B群は看視されないフッ素洗口群で, 学童は家庭内で毎晩0.01%NaF液10mlで30秒間洗口するよう指導された。C群は看視されたフッ素洗口群で, 学童は学校教師の看視下で毎学校給食後に0.05%NaF液7〜10m1で30秒間洗口した。<BR>実験開始前のA, B, Cの3群の齲蝕状況はよくバランスのとれた状態にあった (Table 1)。B群では, 途中で非協力となり, フッ素洗口を中止した小児が多かったために, 完了群と中止群に分けて検討した (Table 2)。2年間の実験終了時の状態をTable 4に示した。<BR>各群における2年間のDMF増量の比較がTable 5〜10である。B群の完了群のDMF減少率は28.6〜32.0%で統計学的に有意であったが, 中止群では無効であった。B群の完了群と中止群間のDMF増量の相違も統計学的有意差であった。C群のDMF減少は14.5〜29.6%で統計学的に有意であった。B群の完了群の減少効果はC群のそれより大きかったが, 新生DMFS率以外では両者間の相違は有意差でなかった。<BR>以上から0.01%NaF液による毎日1回の洗口でのDMFの減少は約30%で, 統計学的に有意と結論した。
有限責任中間法人日本口腔衛生学会の論文

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