甘藷澱粉の内部油分に関する研究(第3報) : 時期別掘取甘藷について
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概要
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(1) 生育期間の異なった甘藷塊根を得るために時期別掘取を行ない,それぞれの塊根を皮層部,形成層部および内部に3分して澱粉を採った。これらの澱粉につき,その一般的な性質ならびに内部脂肪酸を測定し,塊根の肥大に伴ってこれらがどのように変化するかをしらべた. (2) 澱粉粒子のミセルのかたさや,その結晶構造などは明らかに外的な温度の影響をうけていると思われたが,アミロースの含量や内部脂肪酸の含量は,これらと無関係のようであり,ともに生育につれて漸減した.またアミロースと内部脂肪酸の量的な傾向は常に一致していた. (3) 内部澱粉では初期にはパルミチン酸の含有割合が多いが,これが後期へと移るにつれてオレイン酸が主体に取込まれ,後期にはオレイン酸の含有割合がパルミチン酸を凌ぐ結果が得られた.しかし皮層部の澱粉ではパルミチン酸の割合がむしろ漸増しており,皮層部と内部とではかなり違った変化の様相を有することが認められた.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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