青果物の鮮度保持に関する研究 (第9報) : トマトの成熟過程におけるクロロフィラーゼおよびペクチンエステラーゼ 活性の変化とポリエチレン包装の影響
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概要
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トマト果実の成熟過程とポリエチレン包装して追熟を抑制した場合の, クロロフィラーゼとペクチンエステラーゼの活性の変化を測定して, つぎのような結果を得た.1. トマト果実のクロロフィラーゼ活性の測定条件を検討した.2. 果実の成熟にともなつて, クロロフィラーゼの活性は増大し, 完熟近くで最大に達しその後低下した.3. 収穫したトマトは追熟が進み, 緑色が退色するにつれて, クロロフィラーゼの活性は増大し, 完熟から過熟時に再び低下する. いつぽうポリエチレン包装するとクロロフィルの分解が抑制されると同時に, 酵素活性はほとんど変化しなかつた. それに対し, 10°Cに貯蔵した果実のクロロフィラーゼ活性はゆるやかではあるが, 追熟につれて増大し, クロロフィル含量の低下も常温ポリエチレン包装果に比べて急速であつた.4. ペクチンエステラーゼの活性は, 果実の成熟に伴つて増大するが, 未熟果が肥大する時期にも, 生育が進行するにつれて, 活性が増大した.5. 収穫した果実が追熟して, 肉質が軟化するにつれて, PEの活性は増大するが, ポリ包装して追熟を抑制すると酵素活性もおさえられた.
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