青果物の鮮度保持に関する研究 (第4報) : 生食用トマトの貯蔵中における品質変化とその測定法
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概要
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1. 生食用トマトの品質測定項目として, 硬度および果肉磨砕物の色調を採取熟度ごとに調査したが, 採取直後のトマトについては, これらはいずれも先に設定したripeness score と密接な関係があることを認めた。2. 貯蔵トマトの場合でも, 前報樹上成熟果の場合とほぼ同様な結果を得たが, 腐敗開始の時期が低温貯蔵の場合には必ずしも ripeness score と一致しなかつた。このようなことから生食用トマトの鮮度保持状態を示す項目として ripeness score を用いると同時に, 貯蔵果の場合は腐敗開始の時期および腐敗率の測定も考慮に入れるべき項目の一つと思われた。3. 同一熟度のものでも, 樹上完熟果と緑熟採取後追熟したトマトでは食味の点で差のあるところから, pipeness score と並行して食味試験による判定の必要性もあるものと思われた。4. 貯蔵中の成分変化については酸の減少が大きく, 品質変化の1指標となるものと考えられた。
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