カキ平核無果実の軟化とエチレン生成および呼吸の関係
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概要
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カキ平核無果実の, 採取後または脱渋後の果実軟化とエチレン生成および呼吸の関係について調査した.<BR>1. 幼果期から未熟期にかけて採取した果実の採取後の果実軟化の程度とエチレン生成量および呼吸量の関係を調べた結果, いずれの熟度の果実においても, 果実がまだ十分堅い状態で, エチレン生成の誘導と呼吸の増大が起こった. なお呼吸の上昇は, エチレン生成の増大が始まった後か, またはほぼ同時に起こった.<BR>2. 未熟果にアルコール処理を行い, 処理後のエチレン生成と果肉硬度の変化について調べたところ, 処理開始後2日よりエチレン生成の急激な増大が認められたが, 果肉硬度は採取当日の堅さを維持していた. しかしながら, 処理開始後3日から果肉硬度は急速に低下し, 処理開始後4日で, 完全に軟化した.<BR>3. 成熟果実に濃度の異なるアルコールを処理したところ, アルコールの処理濃度が高いほどエチレン生成のピーク値が高く, 果実の軟化も早く起こった.<BR>4. 未熟果にアルコールあるいは炭酸ガス処理を行い, 処理後のエチレン生成量, 呼吸量, へた脱落率ならびに果実軟化率を調べた結果, アルコール処理ではエチレン生成, 呼吸ともに対照区に比べて増大開始時期が早くなり, 炭酸ガス処理では逆に遅くなった. それに伴って, へたの脱落および果実の軟化が, アルコール処理で早まり, 炭酸ガス処理で遅れた.<BR>以上の結果から, 平核無果実の採取後または脱渋後の果実軟化は, エチレンによって引き起こされることが示唆された.
- 園芸学会の論文
著者
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板村 裕之
島根大学生物資源科学部
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平 智
山形大学農学部
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板村 裕之
島根大学農学部
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北村 利夫
山形大学農学部園芸学科青果保蔵学研究室
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板村 裕之
山形大 農
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原田 久
山形大学農学部
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高橋 芳浩
山形大学農学部
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伊藤 教善
山形大学農学部
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福鳴 忠昭
山形大学農学部
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