ニホンナシ果実の発育, 成熟期におけるエチレン生成とポリアミンの関係
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概要
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ニホンナシ果実の発育ならびに成熟中におけるポリアミンとエチレンとの関係を明らかにするために, 成熟時にエチレン生成量の異なる7品種の果実を用いて, 発育ならびに成熟に伴う両含量の変化を測定した.成熟時のエチレン生成量が少量あるいは中程度を示す品種においては, 果実発育期におけるエチレン生成も低く, また多量のエチレン生成量を示す品種は, 開花12または25日後において成熟時と同様に高いエチレン生成量を示した.開花12日後のポリアミン含量はエチレン生成量と負の相関関係が認められ(r=-0.81, P<0.01), 高いエチレン生成を示す幼果のポリアミン含量は低かった.また貯蔵後も同様にポリアミン含量とエチレン生成量との間に負の相関関係が認められた(r=-0.94, P<0.01).貯蔵中, 高いポリアミン含量を示す品種は, エチレン生成量が少量あるいは中程度を示し, 低いポリアミン含量を示す品種は, エチレン生成量およびACC含量も多く, 共通の基質であるSAMの競合している可能性が示唆された.ポリアミンの中でもスペルミンおよびスペルミジン含量よりもプトレシン含量とエチレン生成量との間に負の相関が認められたが, この原因については不明であった.しかしながら, 我々の結果はポリアミン含量とエチレン生成量のバランスがニホンナシの果実成熟に大きくかかわっていることを示している.
- 園芸学会の論文
- 2005-05-15
著者
-
板村 裕之
島根大学生物資源科学部
-
板井 章浩
鳥取大・農学部
-
田辺 賢二
鳥取大農学部
-
板井 章浩
鳥取大学農学部
-
田村 文男
鳥取大学農学部
-
田辺 賢二
鳥取大学農学部
-
Mora Omar
鳥取大学農学部
-
田邊 賢二
鳥取大学農学部農学科園芸学研究室
-
Itai Akihiro
Faculty Of Agriculture Tottori University
-
Franco-Mora Omar
鳥取大学農学部
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