Immunoblot法を用いた肝組織内B型肝炎ウイルスc, e, pre-S1/S2, xポリペプタイドの検索
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概要
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B型慢性肝疾患25例,非B型肝疾患5例を対象とし肝組織中のB型肝炎ウイルスc,e, pre-S1/S2, x抗原ポリペプタイドをimmunoblot法にて検索した.c, e抗原性を有するペプタイドは22kd, 19kd, 15kdの部位に検出された.c/eペプタイドは血中e抗原陽性12例中11例,e抗原抗体陰性6例中2例,e抗体陽性7例中0例に検出された.Pre-S1/S2抗原ペプタイドはそれぞれ42, 39kd/36, 33kdの部位に検出された.Pre-S1, S2抗原ペプタイドはe抗原陽性12例中それぞれ10例及び12例,e抗原・抗体陰性6例中1例及び3例,e抗体陽性7例中2例及び5例において検出された.血中e抗原陽性例ではc, e, pre-S1/S2ペプタイドの合成が行なわれ完全なウイルス粒子が生成されると考えられる.一方,e抗体陽性例の多くではpre-S1/S2ペプタイドは合成されているもののc, e抗原ペプタイドは合成されず完全なウイルス粒子は生成されえないと考えられた.
著者
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横須賀 収
千葉大学医学部
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小俣 政男
千葉大学医学部第1内科
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伊藤 よしみ
千葉大学医学部第1内科
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大藤 正雄
千葉大学医学部三論内科
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奥田 邦雄
千葉大学医学部 第一内科
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松山 泰久
千葉大学医学部第1内科
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林 なほ子
千葉大学医学部第1内科
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