Glycyrrhizin大量投与におけるB型肝炎ウイルス因子の検討
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概要
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HBsAg陽性慢性肝疾患患者12名にグリチルリチン製剤(SNMC)大量(100ml以上4週間,漸減4週間)を施行.19名の非治療対照群と一般生化学,組織学的比較検討を行ない,その有意の改善を認めた.又治療群において,各種HBV因子(HBsAg抗原力価,DNA-P活性血中Dane粒子数,肝内HBsAg, HBcAg)の詳細な検討を行なった.DNA-P活性は投薬前平均284cpm,投薬中6週目の平均は602cpmでその漸増傾向を示した.又HBsAg価も同様の上昇を示した.血中Dane粒子も肝内HBcAgも多くは不変或いは増加を示した.HBeAg陽性9名中5名がRIA法にて陰性化或いはanti-HBeの発現をみたが投薬中変動を示したものは1名で他の4例は投薬中止後のリバウンド時にその変動を示した.又対照群においても9例中5例にHBeAgの陰性化が起こった.HBV関連因子に関してはSNMCは大量療法においては直接効果よりもむしろステロイド剤類似の作用がより強く現われるものと考えられる.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
著者
-
横須賀 収
千葉大学医学部
-
小俣 政男
千葉大学医学部第一内科学教室
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横須賀 収
千葉大学医学部附属病院消化器内科
-
奥田 邦雄
千葉大学医学部第1内科
-
伊藤 よしみ
千葉大学医学部第1内科学教室
-
内海 勝夫
千葉大学医学部第1内科学教室
-
森 順子
千葉大学医学部第1内科学教室
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内海 勝夫
千葉大学医学部第1内科
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小俣 政男
千葉大学医学部第1内科
-
伊藤 よしみ
千葉大学医学部第1内科
-
森 順子
千葉大学医学部第1内科
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奥田 邦雄
千葉大学医学部 第一内科
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