ピロミド酸に関する魚病化学療法的研究―I : 魚類における吸収,分布,残留性および安全性
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概要
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アユ,アマゴおよびウナギを用いてPAの魚体内分布,残留性および安全性について検討を行ない次の結果を得た。1. PAは経口投与により魚体内に比較的速やかに吸収され,組織移行性は良好であった。2. PAの組織中濃度は魚種により多少異なり,アユはアマゴに比べ各組織中の最高濃度は高い値を示した。また,アマゴはアユに比べ各組織中濃度は持続的に推移した。3. アマゴにPA 40 mg/kg/日を7日間連続経口投与した後の組織中濃度の推移は1回投与後のパターンと類似していた。各組織中のPA濃度はピークに達した後,一次式に従って減少し,特定の臓器または組織に残留または蓄積する傾向はみられなかった。4. PAの魚類に対する経口毒性は弱く,アユに対するLD50値は2,000 mg/kg以上であった。また,アユ(80mg/kg/日),アマゴ(800 mg/kg/日)およびウナギ(400mg/kg/日)に5〜10日間連続経口投与を行なったが,PAによると思われる死魚はみられず,臨床所見および組織所見ともに異常は認められなかった。
- 日本魚病学会の論文
著者
-
片江 宏巳
大日本製薬(株)アニマルサイエンス部研究所
-
河野 薫
大日本製薬株式会社研究管理グループ
-
宮崎 照雄
三重大学水産学部
-
田代 文男
岐阜県水産試験場
-
森川 進
岐阜県水産試験場
-
高橋 誓
滋賀県水産試験場
-
窪田 三朗
三重大学水産学部
-
松丸 豊
千葉県内水面水産試験場
-
牛山 宗弘
静岡県富士養鱒場
-
河野 薫
大日本製薬株式会社 中央研究所
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