Breed法の適用限界および生乳中の直接鏡検個体数と生菌数との関係
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概要
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生乳中の細菌数の測定で, Breed法の適用性の限界, 並びにBreed法による直接鏡検個体数 (全菌数) と標準平板培養法による生菌数との関係を, 別報のBactoscan 17600 (A/S N. Foss Electric, Denmark) の性能試験で得た成績を用いて検討した.<BR>生乳305点で, Breed法で求めた全菌数の対数値とBactoscanのインパルスのそれとの相関係数は, 0.936であったが, これをBactoscanのインパルス1000 (約50万/m<I>l</I>の細菌数に相当) 以下の場合, 1000〜10000の場合, 10000以上の場合に分けると, それぞれ, 0.491 (n=70), 0.809 (n=144), 0.824 (n=91) となり, 最初のものは, 著しく低い値を示し, Breed法の適用性の限界が示唆された. また, Bactoscanのインパルスで1000以上を与える試料について, 全菌数の対数値と生菌数のそれとの相関係数は0.819であった. 生菌数を何倍すれば, 全菌数に見合う数値になるか調べるため, 生菌数に種々のファクターを乗じた値を求め, 対応する全菌数の, この積に対する比率の度数分布を比較した. この結果, ファクターが3.5の場合, 全菌数/(生菌数×ファクター) で計算される比が0.33〜3.0の範囲に入る試料の (点数の) 割合が84.7%と最大となり, かつヒストグラムの形も左右対称に最も近かった. 即ち, 生菌数に, 3.5を乗じた値で, 直接鏡検個体数のオーダーを把握できることが明らかとなった. そして, この値は生乳中に分布する細菌の菌塊 (コロニーの形成単位) の平均個体数に相当すると考えられる.
著者
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染谷 幸雄
農林水産省畜産試験場
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橋詰 和宗
農林水産省野菜・茶業試験場
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古川 左近
農林水産省畜産試験場
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森地 敏樹
農林水産省畜産試験場
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北田 徳蔵
農林水産省畜産試験場
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佐藤 哲生
農林水産省九州農業試験場
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吉野 正純
農林水産省畜産試験場
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吉野 正純
畜試
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