赤外線牛乳分析器による補正値を用いる個体乳のTMS率算出 : 補正値に及ぼす搾乳間隔•季節•産次•泌乳期の影響
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概要
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生乳の全乳固形分(TMS)率は,生乳の取引価格の算定,乳牛の改良,飼養管理などに関連する重要な測定項目である.個体乳のTMS率を赤外線牛乳分析器を用いて得た測定値から算出する際の問題点を検討した.千葉県安房地域(等間隔搾乳),農林水産省畜産試験場(不等間隔搾乳)で生産された個体乳試料について,朝乳•夕乳ごとに,脂肪•蛋白質•乳糖率をミルコスキャン203B(FossElectric)で,TMS率をTMSチェッカK375A(安立電気)で測定した.このTMS率と脂肪•蛋白質•乳糖(無水物換算)率の総和との差(α値)の変動について調べた.その結果,α値の平均値は他成分と異なり,搾乳間隔•季節•産次•泌乳期による影響をほとんど受けず,ほぼ一定の値をとった:安房=1.07±0.108,1-07±0.111,畜試=1.03±0.114,0.99±0.126(朝乳•夕乳の順, Mean±S. D.).個体乳の場合,α値のバラツキが大きいので,α値の平均値を補正値として計算して得たTMS率は目安程度の扱いとすべきだが,α値の平均値の安定性は注目に価する.
著者
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染谷 幸雄
農林水産省畜産試験場
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橋詰 和宗
農林水産省野菜・茶業試験場
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橋詰 和宗
農林水産省食品総合研究所
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古川 左近
農林水産省畜産試験場
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佐藤 哲生
農林水産省九州農業試験場
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吉野 正純
農林水産省畜産試験場
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矢野 信禮
農林水産省畜産試験場
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佐藤 哲生
農林水産省畜産試験場
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