拡張現実の音声出力コミュニケーションエイドへの応用(障碍者支援システム,音声/福祉/ディジタル信号処理/聴覚一般)
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概要
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自閉症児では,コミュニケーション能力をできるだけ早く獲得する必要がある.しかし,通常の指導法では困難なことから,シンボルや写真などの画像の教材を用いた指導法が行われている.ひとつの機器に「音声出力コミュニケーションエイド(VOCA)」がある.しかし,重度の知的障がいが重複している場合,教材そのものに興味を示さないという問題があるため,我々は1)自己鏡像に興味を示す,2)見慣れない光景を注視する,という2つの視覚認知特性に着目した.すなわち,「自己鏡像に見慣れない光景を挿入」すれば,児童の興味をひきやすい可能性がある.そのような光景を実現するために,我々は拡張現実(AR)を VOCA に応用した.試作システムVCAN/ARでは,複数の絵カードをカメラで撮影し,それをディスプレイにリアルタイム表示する.一枚の絵カードを手で隠すと対応する音声が出力され,次にディスプレイ中のカード位置に3次元物体が表示される. VCAN/ARの臨床上の有効性を評価するために,VOCAに慣れている言語聴覚士と指導教諭にヒアリング調査を行った.その結果,VCAN/ARは単に児童の興味をひけるだけでなく,新しい訓練法を生み出す可能性も示唆された.
- 2013-06-06
著者
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