オカラ添加が冷凍ソーセージの品質に与える影響
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概要
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豆乳生産時の副産物であるオカラを添加して冷凍ソーセージの解凍後の品質評価を行った。塩漬肉の5,10および15%をオカラで置換した冷凍ソーセージを製造し,その解凍後の品質を検討した。すなわち,真空包装したソーセージを-20℃で7日間冷凍保存した後に解凍した。その結果,オカラ無添加のソーセージは冷解凍後に多量のドリップ流出がみられたのに対し,オカラを添加したソーセージは冷解凍後のドリップ流出が顕著に抑制され,歩留まりが向上した。さらに冷解凍後にオカラ無添加ソーセージのテクスチャーは顕著に低下したが,オカラを10%まで添加することにより低下が抑制された。官能評価では,オカラ無添加の冷凍ソーセージは低評価になったのに対し,オカラ10%添加の冷凍ソーセージはオカラ無添加の非冷凍ソーセージと同等の高評価を得た。オカラを15%添加したソーセージは冷凍の有無にかかわらず官能評価は低かった。これらのことから,冷凍ソーセージにオカラを添加することで食物繊維を含有させ,保水性を向上させることができた。また,10%程度のオカラ添加が良好な品質を備えた冷凍ソーセージを加工する上で適当であることが明らかになった。
- 2012-12-14
著者
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寺島 晃也
富山県食品研究所
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中村 優
東京農業大学
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鈴木 敏郎
東京農業大学食品加工技術センター
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鈴木 敏郎
東京農業大学応用生物科学部食品加工技術センター
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鈴木 敏郎
東京農大
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鈴木 敏郎
東京農業大学畜産学科
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多田 耕太郎
東京農業大学畜産学科
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中村 優
東京農業大学畜産学科
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小泉 亮輔
東京農業大学農学研究科環境共生学専攻
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