骨導超音波成分の有無が楽音の音質におよぼす影響
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概要
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骨導により超音波を提示すると,普段人間が知覚することができない超音波を知覚することができるということは公知の事実である.このことを踏まえて,スーパーオーディオCD(SACD)などのメディアに収録されている可聴域上限を超える高周波成分も骨導で知覚できるようにしたとすると,普段耳のみで聴いている音とは聴こえ方に違いが生ずることが予想される.そこで本報では,被験者に可聴音のみをヘッドホンで聴取させた場合と,可聴音をヘッドホンで,非可聴域の高周波成分を骨導によって聴取させた場合とでの音質に違いが生ずるのか心理学的音質評価実験を行い検討した.その結果,骨導提示による高周波成分(骨導超音波成分)を知覚できる楽音の方が,骨導超音波成分が存在しない楽音に比べて「広がりや迫力がある」ものの,「高音や特定の楽器音がめだって刺激的に響き,不快で疲れる」ということが統計的有意に示された.
- 2010-10-14
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