鼓膜位置の音圧最小化法による骨導音の聞こえ制御
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概要
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前報では耳栓型電気音響変換器を用いた骨導音声の聞こえを制御するシステムを提案した.このシステムでは,鼓膜付近のマイクロホンの位置における音圧最小化法を適用している.その際,内耳の聞こえがどのようになるかは心理実験的に検討する必要がある.そこで,本稿では(a)実際に耳栓型電気音響変換器を用いて制御したときの鼓膜付近の音圧レベルを測定し,(b)そのとき感じる内耳で聞いている音のレベルについて検討している.ここでは実際の骨導音声の代わりに,声帯に近い顎部に正弦波振動を加えて骨導音を生成している.このときに生じる鼓膜付近の音を,逆位相の正弦波を入力し音圧を最小にすることによって制御した.本手法を100〜500Hzの周波数において測定した結果,鼓膜付近の音圧は10〜35dBの減衰が可能であることがわかった.また内耳での心理的な聞こえに関する実験では,制御されたときの鼓膜付近の音圧に比べ内耳の聞こえが小さくなっていることがわかったので報告する.
- 2009-10-15
著者
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