広大な林内放牧地に造成した集畜草地の植生,乾物生産量と利用率
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概要
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広大な林内放牧地において家畜の嗜好採食特性を利用して集畜作業を容易にするために,寒地型牧草からなる集畜草地を牧柵で囲んだ平坦地の一部に不耕起造成し,草地の植生,生産量および利用率の年次経過を検討した。堆肥ペレットやマクロシードペレットにより造成した草地では,牧草の表面播種・肥料散布で造成した草地にくらべ全植生に占める牧草の被度が高かった。日乾物生産量は,春から初夏にかけて最も高く,夏季に低下し秋季にやや回復する傾向を示した。年間生産量は造成翌年に800gDM/m^2を越えたが,年次経過に伴い低下し,3年目にはほぼ半減した。現存草量に対する被食量の割合で示した草地利用率は,時期によって大きく変動したが,ほぼ40-80%の範囲で推移した。年間生産量に対する年間被食量の割合で示した年間草地利用率は,0.71-0.90と比較的高い値を示した。
- 2010-07-15
著者
-
出口 善隆
岩手大学農学部
-
山本 嘉人
畜産草地研究所
-
塚田 英晴
畜産草地研究所
-
佐藤 衆介
東北大学大学院農学研究科
-
北川 美弥
畜産草地研究所
-
西田 智子
畜産草地研究所
-
寺田 裕
動物衛生研究所東北支所
-
的場 和弘
畜産草地研究所
-
池田 堅太郎
畜産草地研究所
-
佐藤 真
岩手県久慈地方振興局
-
平野 清
畜産草地研究所
-
佐藤 衆介
東北大院農
-
塚田 英晴
畜草研
-
塚田 英晴
北大獣医寄生虫
-
塚田 英晴
北大・獣医・寄生虫
-
西田 智子
畜草研
-
的場 和弘
東北農試
-
西田 智子
畜産草地研究所:(現)農林水産省農林水産技術会議事務局
-
池田 堅太郎
九州大学農学部附属農場高原農業実験実習場
-
出口 善隆
岩手大農
-
池田 堅太郎
畜産草地研究所:(現)東北農業研究センター
-
西田 智子
独立行政法人農業技術研究機構畜産草地研究所
-
平野 清
九州沖縄農業研究センター
-
出口 善隆
東北大学大学院農学研究科陸圏修復生態学
-
北川 美弥
岩手大学農学部
-
塚田 英晴
岩手大学農学部
-
池田 堅太郎
動物衛生研究所東北支所
-
塚田 英晴
(独)畜産草地研究所
-
出口 善隆
岩手大学大学院連合農学研究科
-
Tsukada Hideharu
Regional Sciences Faculty Of Letters Hokkaido University
-
塚田 英晴
北海道大学
-
Tsukada Hideharu
National Institute Of Livestock And Grassland Science
-
佐藤 衆介
東北大農fsc
-
塚田 英晴
農業・食品産業技術総合研究機構畜産草地研究所草地多面的機能研究チーム
-
西田 智子
農水省
-
出口 善隆
岩手大学農学部動物科学課程
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