無牧柵林内放牧地における子牛出荷時体重と新植林地面積との関係

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概要

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林内放牧において下草の現存量が充分に確保可能と考えられる，植林10年以内の林地面積が放牧子牛の出荷時体重におよぼす影響を検討した．調査は秋田県鹿角市の川上放牧共用林野で行った．この林野には植林年度の様々なスギ植林地がパッチ状に存在し，日本短角種繁殖雌牛とその子牛および種雄牛が毎年5〜10月まで牧柵のない状態で放牧されている．本研究では1993〜2006年度の子牛出荷時体重，種雄牛の直接検定による成績，植林10年以内の林地面積を調査し，その関係を検討した．放牧子牛の出荷時体重には，繁殖牛1頭あたりの植林地面積のみ有意に影響した（Y ＝ 11.01X＋181.21，R2 ＝ 0.71，P ＝ 0.0006）．推奨される子牛出荷時体重（230 kg）から考え，経営的に充分な子牛生産を得るには繁殖牛1頭あたり植林10年以内の林地が4.5 ha以上は必要と考えられる．
社団法人日本畜産学会の論文

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