通常学級に在籍する発達障害児の他害的行動に対する行動支援 : 対象児に対する個別的支援と校内支援体制の構築に関する検討
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概要
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通常学級に在籍する他害的な問題行動を示す発達障害児に対して、大学相談機関と小学校が連携し、学校場面における行動支援を実施した。対象児に対する個別的支援として、(1)適切な授業参加を促すための先行子操作と結果操作、(2)課題従事行動を増加させるための結果操作、(3)問題行動に対する結果操作を段階的に実施した。また、校内支援体制を整備するために、(1)発達障害の特性や問題行動の対応に関する校内研修の実施、(2)支援メンバー間における情報の共有化と行動の継続的評価、(3)全校職員に対する情報の伝達といったアプローチを行った。その結果、対象児の適切な授業参加や課題従事行動が増加し、問題行動は減少した。また、大学スタッフと保護者の個別的支援を実施する役割を学校職員へ移行することが可能となった。対象児に対する個別的支援と校内支援体制の構築に関して、その成果と課題について考察を行った。
- 日本特殊教育学会の論文
- 2007-05-30
著者
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井上 雅彦
兵庫教育大学
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大久保 賢一
北海道教育大学教育学部旭川校
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井上 雅彦
兵庫教育大学附属発達心理臨床研究センター
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大久保 賢一
筑波大学大学院人間総合科学研究科
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福永 顕
都立町田養護学校
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井上 雅彦
鳥取大学大学院医学系研究科
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