アルツハイマー型痴呆老人に対する臨床動作法の効果(原著)
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概要
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本研究では、アルツハイマー型痴呆老人へ臨床動作法を実施し、認知機能、姿勢に対する効果を検討した。対象は、特別養護老人ホーム入所中のアルツハイマー型痴呆老人3名であり、2名が重度、1名が中等度であった。週に2回、所定の場所で約30分間の介入を4か月間行い、MMSEとN式精神機能検査を用いて、認知機能と背面・側面の立位姿勢を評価した。その結果、対象者3名中2名においてMMSEとN式精神機能検査の得点が上昇し、残る1名は得点に大きな変動を認めなかった。この効果は、介入終了後3か月を経過した時点においてもおおむね維持されていた。また、姿勢についても、肩の緊張と円背の改善が認められた。以上より、アルツハイマー型痴呆老人の認知機能の維持あるいは改善、および姿勢の改善に対して臨床動作法が有効である可能性が示唆された。
- 日本行動療法学会の論文
- 2001-09-30
著者
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