線形弁別特徴変換に関する研究(テーマ関連セッション5)

概要

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距離の大小に基づいて対応付けを行う手法は数多く存在する.例えばScale Invariant Feature Transform(SIFT)特徴に基づく点の対応付けや,ステレオ画像におけるエピポーラ線上での局所画像の対応付け問題などが代表的である.これらの問題では,距離,あるいは誤差を測る尺度が先に定められているため,例え結果が好ましくなくても,より良い評価尺度を与える相手に対応付けをするしかない.しかし,ユーザにとっての,「望ましい対応付け」と「望ましくない対応付け」の2つをシステムの側にフィードバックすることにより,再学習を行い,ユーザにとってより好ましい距離尺度を得ることは可能である.これは,metric learningと呼ばれる問題の一種である.これまでに数多くのmetric learningの手法が提案されてきたが,通常の問題設定では各クラスが対等に扱われてきた.本研究では,好ましい対応付けは小さい距離,好ましくない対応付けは長い距離になるように特徴を変換する弁別特徴変換を提案する.本稿では,線形な計算によって弁別特徴変換を行う方法を示すとともに,簡単な実験でその有効性を示す.
一般社団法人情報処理学会の論文
2009-03-06