2次元電気泳動法によるウシホエータンパク質の不均一性について
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概要
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牛乳から得たホエーを2次元電気泳動で分析したところ,タンパク質スポットが期待したより多く観察された。この時,1次元目には等電点電気泳動(pH4〜6,4%ポリアクリルアミドゲル),2次元目には直線濃度勾配ゲル(8〜30%)電気泳動を用いた。観察されたスポットの多くは,ホエータンパク質のpIおよび電気泳動移動度の不均一性によるものと考え,精製されたタンパク質の電気泳動を行ってその原因を推定した。その結果,特に血清アルブミンとβ-ラクトグロブリンでは,等電点電気泳動でpIの異なる複数のバンドが現れ,さらに2次元目の電気泳動でも移動度の異なるスポットが観察された。これはタンパク質分子相互の会合によるものと,両性担体(Ampholine)とタンパク質との結合によるものと考えられる。なお血清アルブミンについてはAmpholineとの相互作用が可逆的でかつAmpholineとの親和性の度合いの異なるものの存在が示唆された。
- 帯広畜産大学の論文
- 1984-06-25
著者
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