ナチュラルチーズ,プロセスチーズおよびチーズフード中の硝酸塩・亜硝酸塩含量
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概要
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プロセス原料用ナチュラルチーズ,市販ナチュラルチーズ,プロセスチーズおよびチーズフードの計70試料の硝酸塩,亜硝酸塩含量を測定し,次のような結果が得られた。プロセス原料用ナチュラルチーズ中の硝酸塩,亜硝酸塩含量は,ノルウェー産ゴーダ以外は硝酸塩がほとんど検出されず,亜硝酸塩も0.1ppm未満と少なかった。テーブル用ナチュラルチーズでは,製造過程における硝酸塩添加によると思われる,高い値の硝酸塩(3.3〜9.1ppm)が検出されるものもあった。また果肉などを混合したものでは,混合材料に由来すると思われる亜硝酸塩が検出されるものがあった。亜硝酸塩は,硝酸塩含量の高い場合および白かびチーズにおいて多く検出される傾向にあった。プロセスチーズは,原料のナチュラルチーズに起因すると思われる硝酸塩が検出されるものがあった。亜硝酸塩はO.15ppm前後であった。わさびを混合した場合は,著しく高い値の硝酸塩が検出された。チーズフード中の硝酸塩は,プロセスチーズに近い値が得られたが,亜硝酸塩では,混合材料の影響を受けたとみられる値が観察された。現時点においては,チーズから摂取される硝酸塩,亜硝酸塩は,ともにきわめて低い値で,1日摂取許容量に対し,ほとんど影響を与えるような量ではないと考えられる。
- 帯広畜産大学の論文
- 1981-05-15
著者
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