トウモロコシの生育に関する研究 : 第1報一葉葉面積の簡便推定法
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概要
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1.トウモロコシの一葉葉面積を高い精度で簡単に測定する方法を確立する目的で,1971年と1972年に実験を行なった。2.品種および栽培方法を異にする87個体の第5葉より上位の葉903葉について,実葉面積を自動面積計で測定し,さらに葉身長と葉幅長を調査した。3.調査した5形質(葉身長,最大葉幅長,中央葉幅長,1/3と2/3葉幅長および中肋に沿って10等分した各部位の面積)より,10の葉面積推定形質を設定し,下記の式より推定葉面積を求めた。推定葉面積=葉面積推定形質×係数 係数は実葉面積と推定形質の比を参考にして任意に決定した。4.実葉面積と推定形質および推定葉面積との相関係数は0.85〜0.99と高かった。5.実葉面積を期待値,推定葉面積を観測値としてχ^2値を求め,これをもって精度の尺度とした。6.精度と簡便さを考慮にいれると,下記の式より葉面積を推定するのが最もすぐれていると考えられる。葉面積=葉身長×1/2(1/3葉幅長+2/3葉幅長)×0.85 7.自動面積計が開発されたことにより,葉面積は正確に能率よく測定することが可能となった。しかし,トウモロコシの葉のように,長さが1m以上,幅が10数cmといった大きな葉を大量に測定するにはかなりの時間と労力を必要とする。本実験の結果より導かれた上記の方法は,大量に測定する場合の能率に加えて,立毛中にも植物体を折損せずに測定することができる利点を有している。
- 帯広畜産大学の論文
- 1974-03-20
著者
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