水稲における花粉稔性と受精との関係
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概要
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葯中における花粉の充実程度(花粉稔性)と受精との関係を明らかにするために実験を行なった。4品種を穂孕期に低温処理し,花粉稔性(コットンブルー染色による充実度)と籾の稔性(子房の肥厚)を調査した。次の結果が得られた。1.一穂中の穎花の花粉稔性は,ほとんどの品種・処理区(無処理区を含む)で正規分布した。2.一穂中の穎花の花粉稔性と籾の稔性の間に,品種をこみにして,γ=0.8901という高い相関係数が得られた。3.受精に必要な葯中の花粉稔性には閾値が存在し,この閾値には品種間に差がみられた。用いた4品種,しおかり,農林20号,早生錦およびN.4が受精を行なうにはそれぞれ51%,29%,38%および36%以上の花粉稔性が必要であると推定された。
- 帯広畜産大学の論文
- 1971-12-15
著者
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