イネ障害型冷害の一因としての葯の不裂開
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概要
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1.イネを穂孕期に低温処理し,生じた不裂開病について調査を行なった。2.実験の結果は,障害型冷害の直接の原因は葯の裂開不良による不受粉であるというこれまでの報告と一致した。3.低温を受けたイネの葯は,一穎花6葯12葯室のそれぞれが同一の発育をするとは限らず,あるものは裂開し,他のものは裂開しなかった。4.不裂開葯は低温期間が長くなるにつれて多く発生した。耐冷性弱の品種は強のものより,不裂開葯が多かった。5.不稔の発生は裂開する葯数と対応しており,これらの間の相関係数はr=-0.9579と高かった。6.不裂開葯はその外観により大別してa,b,cの3種に分類することができた。不稔が多くなると,cの葯の含まれる頻度が高くなった。7.一穎花中の6本の葯全部が裂開すると,柱頭上には平均して160の花粉粒が,半分の3本が裂開すると40粒が付着した。
- 帯広畜産大学の論文
- 1974-09-25
著者
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