スーパーポロメーターによる蒸散量測定時の留意点について

概要

論文の詳細を見る
スーパーポロメーター(LI-1600型)を用い,水稲の止葉を対象に,測定手法と蒸散量との関係について検討した結果,本器における蒸散量測定時の留意点は大要つぎのとおりである。1.本計測器においては,蒸散量は乾燥空気流量でほぼ決定される機構であるので,計器本体に表示される乾燥空気流量が安定してからホールドスイッチを押すこと。2.環境記憶操作は,測定しようとする葉のある位置で必ず行い,時間経過につれ環境変化を伴う場合には,その都度環境記憶をインプットし直すこと。3.計器本体およびセンサー部に使用するシリカゲルは良く乾燥したものを用い,毎日更新すること。4.水稲の場合,測定時の葉の姿勢は水平状態を原則とすること。5.測定葉セット部にあるスポンジ製スリットが変形しないよう留意すること。また,スリット部の張り替え時には金属キャップの穴とずれないよう正確に張ること。6.夏季高温時にはデーター記録用パソコンが作動不能(葉温が30℃を超えるようなとき)となる場合があるので,携帯用クーラーを利用するなど高温対策を講ずること。
1985-12-25