3個の空位をもつN×M-平面自動倉庫(N,M≧3)の最小歩数関数

概要

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一定の面積の平面自動倉庫を十分に利用するためには,より多くの物品が保管できかつ効率良く出庫作業を行うことが要求される.N×M個のます目をもつ長方形の平面自動倉庫内に縦横1×1の荷台(palette)がNM-k個存在するならば,常にk個のます目には荷台が存在せず空位(space)を生じる.これらの空位を利用し,目的の物品をのせて座標(n,m)(0≦n≦N-1,0≦m≦M-1)の位置にある荷台を出口(位置(0,0))まで移動(slide)させて物品を取り出すことが出庫作業である.そこで,空位をk個もつN×M-自動倉庫において位置(n,m)にある荷台を位置(0,0)まで移動するのに要する最小の時間,すなわち最小操作回数(the minimum number of parallel sliding operations)(最小歩数と言う)を表す関数T(k;n,m)を求めることが問題となる.従来の研究^<(1),(2)>によりT(1;n,m),T(2;n,m),T(k;n,m)(k≧4)は決定されているが,T(3;n,m)を決定する問題はいまだ解決を見ていない.本論文は,N≧3,M≧3の場合に対するこの問題の解を示すことを目的とする.
社団法人電子情報通信学会の論文
1995-08-25