特徴点の縦横座標間相関を用いる多面体アスペクトの判定率の改良

概要

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3次元(3D)モデルベースビジョンの道具として、著者らは、凸多面体に対する一枚の濃淡画像の頂点座標から、その物体のどの面・エッジ・頂点の組(アスペクトと呼ぶ)が見えているかを判定し、モデルと画像間の特徴点の対応付け問題を効率良く解決するために、Ullmanによる2D直交投影画像の線形結合法に基づいたアスペクト判定行列を提案し、その誤判定率を低減するために、特異値分解や一般固有ベクトルを利用した改良を進めてきた。以上では、観測画像の縦・横座標のそれぞれの判定行列を構成していた。本研究では、縦横の両座標をまとめた新しい判定行列を提案する。この行列は、カメラの透視投影画像における特徴点座標の非線形歪(誤差)が、各アスペクト毎に特有な分散と相関の傾向を持つことに着目し、この傾向を補正することによって判定誤りを減らすことができる。この補正は、縦・横座標それぞれを別々に用いるより、両座標を同時に用いる方がより有効に働き、その結果、ここで提案した判定行列は誤判定率をさらに低減できることを明らかにする。
社団法人電子情報通信学会の論文
2000-09-14