生体に類似した膜電位特性を持つニューロチップの開発
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概要
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昨今,生体ニューロンの持つ非線形ダイナミクスが,脳の高次情報処理能力に大きく貢献している可能性を示唆する報告が多い.そこで我々は,従来の単純なニューロンモデルではなく,生体のニューロンに類似した特性を持つアナログハードウェアニューロンモデルの開発,およびそのVLSI実装を行なってきた.本報告では,まず,我々が開発したニューロンモデルと生体ニューロンとの動作比較を行った結果を示す.入力が閾値を越えたときのみ発火が生じるのではなく入力の傾きにも依存した特性を有する点,位相反応特性が類似している点において,本ニューロンモデルと生体ニューロンとが類似した振る舞いをすることが示された.次に,上記ニューロンモデルの入力として生体のシナプス後電位を近似した波形を生成する回路について述べる.さらに,これらを組み合わせて設計・試作したVLSI神経回路について述べる.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2002-03-12
著者
-
加納 慎一郎
東北大学大学院工学研究科電子工学専攻
-
二見 亮弘
東北大学大学院工学研究科
-
星宮 望
東北大学大学院工学研究科
-
星宮 望
東北学院大学
-
星宮 望
東北大学 情報シナジーセンター
-
二見 亮弘
福島大学 共生システム理工学類
-
星宮 望
東北大学工学部
-
関根 卓也
東北大学大学院工学研究科
-
加納 慎一郎
東北工業大学 工学部
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