ミッスマッチ応答による聴覚記憶機能の解析 : 二音からなる系列の保持能力

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概要

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感覚記憶で時系列を保持するために, 時間窓のように短期間の履歴をあるひとまとめの情報として扱うような「時間統合」の機能が存在すると考えられている。本研究では, 2音からなる刺激のオドボール課題を用いてMMNの計測を行なった。その結果, 感覚記憶における時間統合の機能が存在することが示唆され, その時間窓の最大時間長が300ms-400ms程度であることが示された。さらに, 無視条件と注意条件とでその最大時間長を越えるような長さの刺激を与えた時には, 注意条件にのみMMNが誘発された。これは, 感覚記憶システムにおいて300ms-400ms程度の時系列は注意に依存せず保持できるのに対し, それ以上の長さの時系列は注意なしでは保持することが不可能であることを示す結果だと考えられえる。
社団法人電子情報通信学会の論文
2000-10-12

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