空気-アセチレン炎を用いた第一遷移金属錯体の原子吸光分析における干渉

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概要

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クロム,マンガン,鉄,コバルト,ニッケルの25種類の錯塩を用い,空気-アセチレン炎の原子吸光法における配位子の干渉効果を調べた.この際干渉効果のパターンを,炎中の高さとアセチレン流量に対応する分布として図示した.アミンやイミンの配位した錯体では,アセチレン少量炎の下部でわずかに干渉が見られるほかほとんど標準溶液(希塩酸溶液)と等しい原子分布を示すが,特に[Cr(dip)_3]^<3+>ではアセチレン多量炎下で増感効果が示された.一方,シュウ酸錯体やLDTA錯体などのO配位を持つ錯体では,炎の温度低下とともに強い負の干渉が現れる.又,シアン錯体も,アセチレン流量増加とともに強い負の干渉が現れる.しかし,2250℃以上の温度を有するアセチレン少量炎の上部では,これらの配位子の干渉が完全に除かれることを見いだした.熱分析の結果などと対応させながら,金属錯体の原子化過程及び配位子の干渉機構について論じた.
1976-04-10

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