溶液中の原子吸収は観測可能か
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概要
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Atomic absorption spectrometry in aqueous phase has been tried with 0.03M K2SO_4 and 1% H_2SO_4 solutions of Mn^<2+>, Fe^<2+>, CO^<2+>, Ni^<2+>, Cu^<2+>, Zn^<2+>,Cd^<2+>, Hg^<2+> Hg_2^<2+>, Tl^+, Ag^+ and Pb^<2+>. As means of atomization, electrolysis and chemical reduction were employed. In the case of electrolytic reduction, the spectral change was examined in situ using platinum minigrids as optically transparent electrodes or the platinum plate which was set parallel to the incident light beam. A spectrum with an intensive peak at 238nm was observed when the Hg^<2+> solution was ectrolyzed. This absorption peak did not decrease even if the applied potential was cut off, and is identified as the spectrum of Hg_2^<2+> ions which was formed by: Hg^<2+>+e=1/2Hg_2^<2+> and/or Hg^<2+>+Hg^0 =Hg_2^<2+>. The peak at 231 nm was also obtained with Cd^<2+> solution by electrolysis, which may be ascribed to Cd^+. Furthermore, Tl^+, Ag^+ and Cu^<2+> gave broad absorption peaks at 240, (245,310), and 277 nm, respectively. On the contrary, Mn^<2+>, Co^<2+>, Ni^<2+>, Zn^<2+> and Pb^<2+> gave no significant change in spectra although the applied potential went up to -2.5V. The absorption peak at 207nm obtained by electrolysis of Zn(II) solution, which is reported by Tyson and West, was found to be identical to that of Zn(II) in excess NaOH, suggesting that this is due to the Zn(II)-hydroxo complex rather than Zn(0) species. A new doublet spectrum which has peaks at 251 and 257 nm was found irnmediately after adding reducing reagent, SnCl_2, to Hg_2^<2+> or Hg^<2+> solution. This absorption decayed in 3min, and was not ascribed to SnCl_2, SnCl_4, or H_2SO_4 in aqueous solution. Therefore, it appears that the observed spectrum is responsible for the "atomic absorption" of hydrated mercury.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1977-06-05
著者
-
藤原 祺多夫
東京大学理学部化学教室
-
不破 敬一郎
東京大学理学部化学教室
-
藤原 鎮男
東京大学理学部化学教室
-
藤原 鎮男
東京大学理学部附属図書館長:情報図書館学研究センター長
-
藤原 鎮男
東京大学理学部
-
藤原 鎮男
東大
-
梅沢 喜夫
東京大学理学部化学教室
-
梅沢 喜夫
東大理
-
不破 敬一郎
東京大学
-
不破 敬一郎
東京大学理学部化学科
-
藤原 祺多夫
東京薬科大学生命科学部
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