ESRによる合成固体高分子物質の経時変化の研究
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概要
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合成固体高分子物質の性状の経時変化を調べるため,27種類の市販ポリマー105検体を3年間ESR測定した.ラジカル重合によるポリマーからはESRシグナルは観測されなかったが,レドックス重合,又は縮合重合によるポリマーからシグナルが見られた.モノポリマーの経時変化は少ないが,コポリマーでは時間とともにシグナルが大きくなる傾向がみられる.ESRシグナルの原因としては,金属触媒残(Fe^<2+>,Fe^<3+>,Ti^<3+>,Al^<3+>など)が主である.又,製造後いわゆる精製したものは未精製のものに比べて経時変化が大きく,g=2.2の幅広いシグナルが現れる.経時変化はポリマーの劣化と関連していると考えれば,工程中に混入された鉄イオンの酸化は劣化の原因とみてよいであろう.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1977-08-05
著者
-
田所 慎一
東京大学理学部化学教室
-
藤原 鎮男
東京大学理学部化学教室
-
渡部 徳子
東京大学理学部化学教室
-
井上 竹子
東京大学理学部化学教室
-
藤原 鎮男
東京大学理学部附属図書館長:情報図書館学研究センター長
-
藤原 鎮男
東京大学理学部
-
藤原 鎮男
東大
-
渡部 徳子
東京大学理学部化学科
-
渡部 徳子
東京大学理学部
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