C-13 NMR化学シフトの図表化 : メチレン,メチン,4級炭素の化学シフト

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概要

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有機化合物の骨格を形成する中心的存在であるメチレン炭素,メチン炭素及び4級炭素の化学シフト図表を作成した.図表化に当たって,まず,化学シフトをα位置換基の種類によって分類し高磁場側から配列した.更に,データ数が多い系列については,β位置換基を考慮した図表を作成した.その結果,α位置換基については,炭素原子,窒素原子,酸素原子の順に低磁場シフトし,電気陰性度との相関性を明確に示しえた.置換基がsp^3炭素の場合には,CH_<3->,-CH_2-,-C^^-H-,-C__|^^|の順に低磁場シフトするが,β位置換では逆の傾向を示し,交互誘起効果が明らかに認められた.しかし,4級炭素のみは,β位置換基によるシフト傾向がα位置換基と全く同じ傾向を示すことを見いだした.このことは,4級炭素における立体的な込み合いによる影響と考えられる.
社団法人日本分析化学会の論文
1976-09-10

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