アクセント位置情報を用いた文節単位の音節候補列の絞り込み効果

概要

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音声信号は、声道の共振特性である言語的な情報(音韻情報)と、有声音源の繰り返し周期(ピッチ)特性である韻律情報(アクセントやイントネーションで、話者の個人性、情緒性、音声の自然性に寄与するもの)から成り立っていることが知られている。現状ではピッチの抽出力必ずしも容易でないことや、個人差が大きいことなど研究課題も多いが、音声合成への応用や音声認識への応用が期待されている。またこれまでにアクセント句境界やアクセント核の位置が、正しく検出された場合において、アクセント位置に関する情報量を定量的に測定し、これがかなり大きい情報量であることが示されている。本報告では、日本語の連続音声認識に韻律情報を応用するための研究の第一ステップとして、アクセント句境界の位置やアクセント核の位置が正しく検出された場合に、従来の音節マルコフ連鎖確率モデルに加えて、さらにアクセント位置についてのマルコフ連鎖情報を用いた音節認識候補の絞り込み方法を提案する。またその有効性を定量的に把握するために、新聞記事を用いた音節マトリックスシミュレーション実験を行う。
一般社団法人情報処理学会の論文
1994-03-07