文の先頭・末尾位置を考慮したべた書き日本語文の検出・訂正効果

概要

論文の詳細を見る
コンピュータのマン・マシン・インターフェイスの改善のため、光学式文字読み取り装置(OCR)や音声認識装置などの入力装置が開発されてきた。しかしながら、日本語文は非常に多くの文字、とりわけ数千種に上る漢字によって記述されるため、これらの装置を用いて入力することは容易ではなく、一般に誤った文字列が含まれる。これらの誤りを見つけ、訂正する自然言語処理技術が期待されているが、現在の自然言語解析技術は正しい文に対して開発されているため、このような問題に道接適用することができない。今日までに、この問題に対し、マルコフモデルを用いた統計的なアプローチがなされている。日本語漢字かな混じり文節における置換誤り、脱落誤りおよび挿入誤りの3タイプの誤りを判別し、これらの誤りをm重マルコフ連鎖モデルを用いて訂正する、選択可能な誤り訂正方法が提案され、ランダムに設定された誤りの検出・訂正に有効であることが示されている。しかし、マルコフモデルを用いた日本語文節誤りの検出手法は、FAX-OCR複合誤りに対して、その先頭・末尾文字誤りにおける検出率が低いことが問題となっていた。本研究では、これらの先頭・末尾文字誤りに対し、マルコフモデルのタイプ(順方向、逆方向)を組み合わせた手法を提案し、誤り文字検出実験による結果を評価し、考察する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1995-09-20

文の先頭・末尾位置を考慮したべた書き日本語文の検出・訂正効果

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク