対訳コーパスを用いた分野適応型翻訳機構

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概要

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近年、様々な機械翻訳システムが実用化されているが、全ての文章に対して十分な訳文品質を得ているシステムはない。機械翻訳では、翻訳対象分野で頻出する言語現象の訳文品質を向上させるために、システムの辞書やルールを追加修正する等の翻訳対象分野への適応作業が必要となる。従来、この適応化作業は、翻訳システムの内部処理を良く理解したエキスパートがその経験を活かして適切であると思われるルールや辞書を人手により追加修正することによって行なわれていた。ユーザーが行なえる分野適応作業は、システムが未知語と認定した語の訳語を登録するレベルにとどまっていた。人手による分野適応のための費用的、時間的コストは高く、継続的で大量な翻訳需要が有る場合でなければ、機械翻訳システムの性能をフルに活かせるまで分野適応作業を行なうことは困難であった。本稿では、翻訳対象分野の対訳コーパスを用いて効率的かつ効果的に分野適応作業を自動的に行なう手法の提案をする。
一般社団法人情報処理学会の論文
1994-03-07

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