日本およびタイで分離・収集したErwinia carotovoraの血清学的性質
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概要
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日本およびタイの各種軟腐野菜から分離・収集したErwinia carotovora79菌株の加熱抗原を供試し, E .c. subsp. carotovora (Ecc)のbiovar B, CおよびDに属する7菌株, およびE. c. subsp. Atroseptica (Eca)に属する1菌株の非加熱菌体を用いて作成した計8種の抗血清に対する反応を寒天ゲル内拡散法によって比較した。その結果, 各抗血清は相同の抗原との間にそれぞれ特異的なa〜gのうちのいずれか1本の沈降帯を形成したが, すべての抗Ecc血清はEca抗原と反応せず, 抗Eca血清はすべてのEcc抗原と反応しなかった。また, biovar D〜Gに属するEcc各菌株はbiovar BおよびCのいずれの菌株に対する抗血清とも特異的な沈降帯を形成せず, また一部の細菌学的性質においてEcaと類似しているEccのbiovar A〜Cの各菌株(中間型菌株)は, いずれもbiovar D(菌株7129)の抗血清との間に沈降帯を形成しなかった。これらの結果から, Eccの中間型菌株(biovar A〜C)は血清学的にも典型的なEccおよびEcaとは異なることが明らかになった。
- 日本植物病理学会の論文
- 1988-01-25
著者
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