Xanthomonas campestris pv. oryzaeの血清学的特異性
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概要
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Xanthomonas campestris pv. oryzaeは寒天ゲル内拡散法によって3種類の血清型(A, B-I, B-II)に大別される。X. campestris pv. oryzae Q7472菌株(血清型A)の抗血清は反応が特異的で, 血清型Aに属するX. campestris pv. oryzae菌株のみと反応した。同菌株の超音波処理菌体を抗原として作成した抗血清は, 供試したすべてのXanthomonas属細菌と反応し, 1〜5本の沈降帯を形成したが, 熱処理(100C, 1時間)した抗原との反応は完全に病原型特異的であり, X. campestris pv. oryzae以外の植物病原細菌とは全く反応しなかった。菌株Q7502(血清型B-I)とN5837(血清型B-II)の抗血清は供試したすべてのXanthomonas属細菌と1〜4本の沈降帯を形成したが, またPseudomonas属およびErwinia属細菌とも反応した。塩化カルシウム溶液中における自己凝集反応は, 供試したXanthomonas属細菌のうち, 血清型B-IおよびB-IIに属するX, campestris pv. oryzae菌株においてのみ顕著であった。X. campestris pv. oryzae菌株Q7427(血清型A)の超音波処理菌を用いて作成した抗血清と加熱抗原との間の反応特異性はX. campestris pv. oryzaeの同定に利用できるものと期待される。
- 日本植物病理学会の論文
- 1980-09-25
著者
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