成熟程度の異なるダイズ種子中におけるダイズモザイクウイルスB系統及びD系統の分布様式
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概要
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成熟程度の異なるダイズ (品種ヒュウガ) の種子中における SMV-B系統と SMV-D系統の分布様式を, ELISAとインゲン (品種 Top Crop) を用いた生物定量法によって調査した。未熟種子の種皮及び胚からは両系統とも検出されたが, 子葉からはSMV-Bが検出されたにもかかわらず, SMV-Dは検出されなかった。種子の完熟にともない, 画法による検出値はともに低下し, 特に, 完熟種子の種皮においては両系統とも生物活性が完全に失なわれていた。ELISAは, 一般に上物定量法よりも高い感度を示し, 生物活性が無い完熟種子の種皮においても陽性の値を示した。両ウイルス系統間で得られた検出値は, ほぼ種子伝搬率に比例していた。未熟種子において, 種皮を除いた場合に伝搬率が低下することから, 種皮中のウイルスもSMVの種子伝搬に関与していることが示唆された。両系統に感染した植物から得られた種子の褐斑粒率には著しい差異が認められたが, 褐斑粒率と種子伝搬率との間に相関は認められなかった。
- 日本植物病理学会の論文
- 1985-10-25
著者
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