リンドウから分離されたクローバ葉脈黄化ウイルスの性状と3'末端領域の塩基配列
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概要
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福島県において激しいえそ症状を示していたリンドウより分離されたウイルス(NC)について性状を調べ, 他のクローバ葉脈黄化ウイルス(CIYVV)分離株と比較した。NC株を13科26種の検定植物に汁液接種したところ10科19種に感染し, 宿主範囲と病徴はCIYVVと似ていた。SDSゲル内二重拡散法でNC株はCIYVVとインゲンマメ黄斑モザイクウイルス(BYMV)のいずれとも反応したが, CIYVVとより強く反応した。そこで, NC株および同じく福島県でインゲンマメより分離されたCIYVV-NFUについて外被タンパク遺伝子と3'非翻訳領域の塩基配列を決定した。両分離株の3'非翻訳領域は同一で, その相同性は既報のCIYVVと93.3〜99.4%, BYMVとは73.7〜77.1%であった。また, 外被タンパク質のアミノ酸レベルでは, NC株と既報のCIYVVとは91.6〜98.2%, BYMVとは72.9〜76.5%で, 特に, NC株とCIYVV-NFUは大変高い相同性を有していた。以上よりリンドウえそ萎縮病の病原ウイルスはCIYVVと同定した。
- 日本植物病理学会の論文
- 1997-08-25
著者
-
夏秋 知英
宇都宮大学農学部
-
奥田 誠一
宇都宮大学農学部
-
小金澤 碩城
カネコ種苗
-
藤澤 一郎
鯉渕学園
-
藤沢 一郎
北陸農業試験場
-
梶 和彦
福島農試
-
小金澤 碩城
四国農業試験場
-
笹谷 孝英
四国農業試験場
-
梶 和彦
福島県県中農政事務所
-
寺岡 豪
宇都宮大学農学部
-
夏秋 知英
宇都宮大学バイサイエンス教育研究センター
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