ニンジン潜伏ウィルスと二本鎖RNAゲノムのハイブリダイゼーション
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概要
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ニンジン潜伏ウイルス(carrot temperate virus:CTeV)には, dsRNAゲノムの電気泳動で明らかに泳動度の異なる5種類のものがあることが判明し, これらをCTeV1〜CTeV5と名づけた。おのおののCTeVは2種のdsRNAをゲノムとし, その分子量(×10^6)はCTeV1が1.45と1.40, CTeV2が1.70と1.60, CTeV3が1.05と0.94, CTeV4が1.30と1.20, CTeV5が1.02と0.94であった。なお, ニンジンからは, CTeVとは関係のない, 分子量3.0×10^6のL-dsRNAも見いだされた。CTeV1〜CTeV5の関係を調べるために, CTeV1〜CTeV3のdsRNAを純化してフォトビオチンでラベルし, RNA-RNAハイブリダイゼーションを行ったところ, CTeV1とCTeV2のdsRNAはホモロガスなものとしか反応しなかったが, CTeV3のdsRNA1はCTeV5のdsRNA1と, CTeV3のdsRNA2はCTeV5のdsRNA2とも強く反応し, CTeV5はCTeV3の1系統と考えられた。
- 1990-07-25
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