最大クリーク抽出に基づく向きの変化に依存しない人物の顔検出法
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概要
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本論文では,最大クリーク抽出に基づく向きの変化に依存しない人物の顔検出法を提唱する.検出対象である人物の顔と入力画像をグラフで表現し,グラフを変形させながらマッチングを行えば,向きの変化に依存しない顔検出が可能になると考えられる.しかし,大局的なグラフ構造を保ったまま変形させる場合,その組合せは膨大な数になり,現実的でない.そこで,モデルグラフを枝ごとの局所部分グラフに分解して変形させながらマッチングを行い,類似度が高い場合にのみ直積空間内の対応する節点間に枝を張っていく.この操作を繰り返すことにより,直積空間内にいくつかのクリークが生成される.直積空間内のクリークの節点数はモデルグラフとの類似度を表しているので,顔検出の問題が直積空間からの最大クリーク抽出問題に置換できる.直積空間はモデルグラフと入力グラフの全節点の組合せを保持しているので,クリーク抽出の際に各々のマッチング結果を大局的に統合,評価していることになる.入力画像に複数人の顔が含まれている場合には,直積空間内に複数のクリークが生成されるだけであるので,1回のクリーク抽出処理により画像中に含まれる複数人の顔を同時に検出することができる.HOIP顔画像データベースを用いた実験により,モデルグラフの顔の向きから±30度位までの向きの変化に対して80%以上の検出率が得られることを確認した.さらに,側面顔のモデルグラフを作成し,正面と側面の2つのモデルグラフを併用することにより広範囲な向きの変化に依存しない顔検出を実現した.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2003-11-15
著者
-
富田 悦次
電気通信大学先進アルゴリズム研究ステーション
-
堀田 一弘
電気通信大学電気通信学部情報通信工学科
-
高橋 治久
電気通信大学電気通信学部情報通信工学科
-
富田 悦次
電気通信大学先進アルゴリズム研究ステーション・中央大学研究開発機構
-
富田 悦次
電気通信大学
-
富田 悦次
Department Of Commucations And Systems Engineering The University Of Electro-communications
-
堀田 一弘
埼玉大学
-
富田 悦次
電気通信大学|中央大学研究開発機構
-
高橋 治久
電気通信大学情報通信工学科
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